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黄昏の旋律

                            夢野 響


 空が茜色に染まる頃

 一日の終わりが

 そっと そっと訪れる


 立ち止まって

 振り返れば

 今日という日を彩った

 喜びも、ため息も、

 すべて光に 溶けていく


 遠い記憶の彼方から

 懐かしい景色を 映し出すと

 忘れかけていた言霊が

 雲に揺れて、心に届く。

 忘れかけていたあの音が

 風に乗って、きこえてくる。


 誰かに宛てた手紙のように

 誰かに奏でる歌のように


 伝えきれなかった思いや

 ありがとうの気持ち

 もう二度と会えない人への

 静かな愛しさ


 言葉にならない心の声が

 空いっぱいに広がって

 黄昏の旋律を作り出す




 
 
 

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